意外に重要な仕事、「テキスト加工」をしよう!

TypeFaceで本文を組むときは、必ず「テキスト加工」なるものをしていました。
著者からの文字原稿をそのままレイアウトに流さず、テキストデータをDTP用に加工し、その工程を「テキスト加工」と呼んでいます。

「テキスト加工」をすることにより、
・英数字の半角全角を統一
・括弧や記号を統一
・見出しの行取りを揃える(例:三行取りの見出しの場合、二行の空白行を入れる)
等々です。
無用なトラブルを避けられます。
DTPのアプリで修正するより、仕事が早く正確になります。

以下、少々長いですが、テキスト加工について説明します。

★ ★ ★ ★ ★

<準備/原稿整理>

・仕事名を決める。
・フォルダ名、ファイル名、各書類すべてその名前で統一する。

※名前は、全角半角、大文字小文字、ハイフンとアンダーバーなども統一して、間違いや混乱を防ぎます。
CMP全体でも採用すべきだと思います。

名前の付け方参考:1-2フォルダ名前.indd
※「1-2」とは、一章の二項目目という意味です。

・原稿すべてに手書きでノンブルを振る(紛失、混乱防止のため)

・原稿すべてに目を通し、リードはあるのか、章タイトルはあるのか、見出しの段階はいくつあるのか、などなど構成を確認する。(←すごく重要です)

・挿入する写真、図版などのファイル名を決め、原稿に書き込んでおく。

・台割、ページ数、サイズ、級数など仕様を確認する。

・テキストデータ、写真データなどが揃っているか確認する。

・写真データの仕様を確認する。保存形式、サイズ、解像度など。加工が必要であれば、先に加工しておく。原稿内で決めたファイル名を付けて保存する。

★ ★ ★ ★ ★

<テキスト加工>

・原稿文字データがワードなどで保存されている場合、飾りのないシンプルテキストデータにする。

・テキスト加工する。図版用、本文用。※テキストエディタの検索置換機能を使って、効率的かつ間違えないよう行ってください。

●文字化けする文字の変換(Win とMac の文字コードの違いにより文字化けする可能性のある文字をDTP用のフォントで出るようにする。丸数字、時計数字など)

●行頭や行末、その他不要なスペースやタブ、改行をトル。「?」や「!」などの後ろや英字間の半角スペースは必要です。

●全角のものは全角に、半角のものは半角に。

出版社によって、ルールが違います。指定がない場合は自分のルールを決めておくと便利です。

例)※横組の場合

全角:記号類(+、ー、%、&)、括弧類(〈、「、( )、句読点(。、、)、OK(略語二文字以内)、9(一桁数字)

※ただし、本文が極太ゴシックの場合は、すべて半角。

半角:ODA(略語三文字以上)、10、100(二桁以上数字)、31.4(小数点)

全角半角:Windows(英文)

※括弧類はよく、<(不等記号)や半角になって間違えて入力されています。注意!

※図版中の英数字はすべて半角に揃えます。

●句読点「、」がカンマ「,」になっていることがあります。必要性がない場合は修正します。

●編集者などからの注意書き、指示記号などをトル。

●見出し類にマーキングする。原稿にも書き込む。

例)大見出しに■マークを付ける

■社内編 (In the office)

●ルビや傍点の指示を入れる。原稿にもマークを入れておく。

例)ルビに★マークを付ける

檸檬を絞った → 檸檬★れもん★を絞った

●行取りに合わせて行間を空ける。

●必要であれば、「…(三点リーダー)」を「……」にする。

●箇条書きの文字揃え部分などにタブを入れる。※スペースで文字揃えはしない。

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