不動産投資をして確実に収益を上げる最大のコツは、法人設立による税制優遇を使って、全体でのキャッシュフローを上げることです。
そのためには、頻繁に行われる税制改正の最新情報を追いつづけ、対策を立てることが必要です。
このページでは、不動産投資に関係する最新の税制(※)をまとめてありますので、不動産投資をする際の参考にしてください。(※平成24年5月時点において)

復興増税と平成23年度税制改正

平成23年11月30日に東日本大震災からの復興施策としてA.復興増税(法人税及び所得税などの臨時増税)と、平成23年度税制改正案のうち一部(法人税の引き下げや中小法人の軽減税率の引き下げ)が国会で成立して、平成23年12月2日に公布・施行されました。

A 復興増税(法人税は3年間、所得税は25年間)

①復興特別法人税
平成24年4月1日以後に開始する事業年度から3年間、法人税額の10%を上乗せ。
②復興法人所得税
平成25年から平成49年までの25年間、所得税額の2.1%を上乗せ。
③個人住民税の臨時増税
平成26年6月から平成36年5月まで住民税の均等割を1000円引き上げ年5000円に。

B 平成23年度税制改正

①法人税率の引き下げ
平成24年4月1日以後開始する事業年度につき、法人税の基本税率が30%→25・5%に引き下げられました。ただし、3年間は復興増税10%相当が付加されるために年28・05%になります。
②中小企業の軽減税率の引き下げ
中小法人の所得金額のうち、年800万円までの部分に適用される軽減税率の特例が18%→15%に引き下げられました。ただし、3年間は復興増税10%相当が付加されるために年16・5%になります。
③青色申告法人の欠損金の繰越制度改正
青色申告法人の欠損金の繰越制度が改正され、繰越期間が7年から9年に延長されました。(平成20年4月1日以後終了する事業年度分から)

法人税は3年間の臨時増税であるのに対し、所得税は25年間の増税となり、これはまさに恒久増税というべき内容となりました。

平成24年度税制改正

平成24年3月30日に成立、4月1日に公布された平成24年度税制改正では、平成25年1月1日以後に支払うべき給与等から、給与収入が1500万円を超える場合の給与所得控除額に上限(245万円)を設ける改正が行われました。
平成24年度税制改正による影響について具体的にみてみましょう。
例えば、これまで年間3000万円の給与収入があるサラリーマンの場合の給与所得の金額は、平成24年度は3000万円−325万円(3000万円×5%+170万円)=2680万円であるのに対して、平成25年度は3000万円−245万円=2755万円となるため、実質的に75万円の所得増加となります。
なお、平成23年度税制改正法案では、法人の役員の給与等について、収入金額が2000万円超の給与所得控除額を縮減(2500万円超~3500万円以下の場合は4分の3、4000万円超の場合は2分の1)することとされていましたが、平成24年度の税制改正で削除されています。

・「社会保障・税一体改革素案」

平成24年1月6日、政府から「社会保障・税一体改革素案」が決定、公表されています。この中では、消費税の段階的な引き上げ、個人の所得税率の見直し、相続税・贈与税の税率見直しを含む制度の見直し、社会保障・税番号制度の導入の検討が予定されています。

1 消費税の段階的な引き上げ(地方消費税分を含む)
  • ①平成26年4月1日から5%→8%へ
  • ②平成27年10月1日から8%→10%へ
2 個人所得税の税率見直し
平成27年度の所得税から課税所得5000万円超の所得税率について40%→45%へ。
3 相続税の見直し
①基礎控除額の見直し
定額控除額部分につき5000万円から3000万円へ、また、法定相続人比例部分については、法定相続人1人あたり1000万円から600万円へ。
②税率構造の見直し
最高税率(各相続人の法定相続分に応ずる取得金額6億円以上)について、50%→55%へ

最近の税制改正のまとめ(平成24年4月16日現在)

1.これまでに成立したもの
税目 項目 内容 施行日 税額への影響
法人税 復興特別法人税の創設 法人税額の10%を
3年間上乗せ
H24.4.1以降開始事業年度から3年間 △ 増税
法人税率の引き下げ 法人税率の引き下げ
普通法人 30%→25.5%
H24.4.1以降開始事業年度から ▼ 減税
軽減税率の特例見直し 中小法人等の800万円以下
の法人税 18%→15%
H24.4.1以降開始事業年度から ▼ 減税
欠損金の繰越期間の延長 欠損金の繰越期間を
7年→9年に延長
(平成20年4月1日医工終了する事業
年度分から9年、それまでは7年)
▼ 減税
所得税 復興特別所得税の創設 所得税額の2.1%を25年間
上乗せ
H25年分からH49年まで25年間 △ 増税
住民税 住民税均等割の創設 年4,000円から5,000円へ H26年5月からH35年5月まで △ 増税
所得税
住民税
給与所得控除額の縮減 給与等の収入金額が1,500万円超の場合
給与等の収入金額×5%+175万円→
一律上限245万円に縮減
H25年分以後の所得税、
H26年分以降の住民税から適用開始
△ 増税
退職所得課税の見直し 短期就任役員(勤続年数5年未満)の
退職所得につき、2分の1課税の廃止
H25年分以降の所得税、
H26年分以降の住民税から適用開始
△ 増税
2.積み残しのもの(社会保障・税一体改革)
税目 項目 内容 施行日 税額への影響
消費税 消費税率の見直し ①消費税率(地方税分含む)5%→8%
②消費税率(地方税分含む)8%→10%
①平成26年4月1日から
②平成27年10月1日から
△ 増税
所得税 最高税率の見直し 課税所得5,000万円超の所得税率
40%→45%
H27年分の所得税から △ 増税
住民税 住民税均等割の負担増 年4,000円から5,000円へ H26年5月からH35年5月まで △ 増税
相続税 基礎控除額の見直し ①定額控除
5,000万円→3,000万円
②法定相続人比例部分(1人あたり)
1,000万円→600万円
△ 増税
相続税率の見直し 各相続人の法定相続分に応ずる
取得金額で6億円以上の場合、
相続税率50%→55%
H27年1月から △ 増税

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